フェムテックとプレジャー

こんにちは。今日の東京は18℃と暖かいですが、またすぐ寒くなるんだって。バラ愛好家にとって、冬は強剪定の季節です。バラの茎を根元近くまで大胆にカットし、休眠中にしっかり根に栄養を貯めて翌年すくすく伸びるてもらうためのお手入れです。私は鉢で34株育てているので、根を掘り返して水で洗い、一回り大きい鉢に新しい土と元肥と一緒に植えるというわりと過酷な作業も控えています。暖かいときにやるとバラにダメージを与えちゃうから、手が千切れるほど寒い日が来るのを待って、ふんどし一丁で冬の海に飛び込む祭りの気持ちでやるんです。（Podcast「なんかなんかコスメ」対応エピソードS1E55）

マスク＆ステイホーム続投で、ファンデーションの存在価値が問い直されている2021年SS。「自分の肌に、肌に似た色を重ねて、より美しい肌に」というベースメイク三段論法を崩すようなプロダクトがデビューします。ひとつは、「いい感じの思想をい感じのプロダクトに」（Podcast「なんかなんかコスメ」対応エピソードS1E40）で紹介した、ディエム クルール。そして、今回紹介するのが、RMK カラーファンデーションです。 

従来ならばコントロールカラーやカラー下地と呼ばれたであろう、ホワイト、パープル、コーラル、イエロー、グリーンのラインナップ。もともとバックステージ用にあつらえたものを、サマコレがラストコレクションとなるアーティストKAORIさん の念願叶って製品化。ウォータリーなテクスチャーで、その人が持つオリジナルの肌色を生かしながら、色むらやくすみを補正して血色を補う製品です。これを読んでるあなたがいま想像している５倍は薄づきなので、肌にフォーカスするどっぷりとした「美容の人」よりも、全体のバランスで見る＆リアルスキン志向が高い「洋服の人」の方に響くのかなと思ったりした。プレゼンテーションで印象的だったのは、年代の違う2人の女性（プロのモデルではなくよりリアルな中の人）のあとで、男性アーティストが自らをモデルにデモンストレーションして見せたこと。いわゆる美容男子未満の、清潔感ハックの文脈でもニーズがありそう。

＊RMK カラーファンデーション 全5色 各20ml ¥4500 01.02.03:SPF9/PA+、04.05:SPF6/PA+／RMK Division（3月12日発売）

去年あたりから、オールインワンスキンケアで一斉を風靡したブランドが「オールインワン」「時短」「手抜き」などの表現を避けだした。スキンケアのアイテムやステップを減らすことを、無駄をカットするクイック化と捉えるのではなく、減らすことで得られる豊かさ……Less is moreに目を向ける方向へシフトしているのです。そのど真ん中を捉えているのが「Less is beauty」をモットーにするD2Cブランド「SENN」。同ブランドのファーストプロダクトは、ニーズや肌質に合わせてカスタマイズできる一本集中の二層式スキンケア「SENN ウォーターオイルバランサー」。先日このプロダクトに関するInstagram広告を見かけ、徹底してるな～と感心した。グラフとともに訴求しているのは、「80%以上の利用者がスキンケア製品を減らせたと回答」という文言。「スキンケア製品を減らす」という命題を、まっすぐに訴えている。では、製品を減らすことを美德とするブランドは、次にどんなプロダクトを送り出すのか。答えは、２種類のお香でした。我が家では、朝に柚子や竹で始まる燈、夜にクスノキやオークモスで落ち着く熄を焚いています。確かに、毎日に余白が増える気がする〜。

＊SENN incense 燈 tomoshibi / 熄 uzumibi （各5本、陶器香立て1個、不燃性台紙1枚）¥3600／TO NINE 

2021年の発表会始めは、女性がセクシュアルライフをポジティブに楽しむために開発されたプレジャーテックブランド「LoraDiCarlo」の日本ローンチイベントでした。昨年11月に、モデルのカーラ・デルヴィーニュが共同経営者に加わったことも、話題になったUSブランドです。